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〈フ・ダン・ギの温泉街〉福島・土湯温泉 エコ温泉地を宣言
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〈フ・ダン・ギの温泉街〉福島・土湯温泉 エコ温泉地を宣言
福島市郊外の土湯温泉で8日、旅館経営者らが源泉に集まり、温泉街の安全などを祈る神事「湯くみ式」があった。普段は立ち入れない源泉を、観光客が見学するツアーも開催。約50人がガイドの案内を聞きながら見て回り、噴気で蒸したサツマイモを味わうなどして楽しんだ。 その1週間前、一風変わった記者会見が開かれた。顔をそろえたのは、地元町内会、旅館組合、商店会の代表ら11人。「地球にやさしい温泉街」をうたう「エコ温泉地」をめざすと宣言した。 「源泉かけ流し」「天然温泉」など全国の温泉地には様々な宣言があるが、環境への配慮を前面に打ち出すのは全国でも珍しい。行政や企業では日常のことだが、温泉街は旅先の「非日常」の場でもあるだけに、観光客に対して窮屈な印象も与えかねない。 宿の冷房は28度、暖房は20度の温度設定、ペットボトルのキャップ回収、割りばしをリサイクルばしにするなど、観光客の協力を求める活動も多い。ただ、それだけではない。顧客を迎える温泉街側の意識改革もねらっている。 輸送にかけるエネルギーを減らすため、山菜など地元の食材を使う地産地消を進める。女将(おかみ)会は温泉の熱を生かし、低温調理法の新メニューを考案。一般家庭も含め、暖房での温泉熱利用を広げる。いずれも、温泉街の人たちに、地域の資源にもっと目を向けてもらうねらいがある。 「これまでも色々な活動を続けたが、全体を『エコ』の視点でくくれないかと考えた」。土湯温泉観光協会長の渡辺和裕さんは宣言のねらいを話す。国土交通省の水質調査で日本一となった荒川の源流に、温泉街は位置する。周囲に湖沼が多く、温泉も含めた水の恵みは土湯の売りだ。 この環境は地域一体で支えてきた。「ふるさとの川・荒川づくり協議会」もその担い手の一つで、ゴミ拾いや草刈りなどの清掃活動を年4回ほどボランティアで続ける。住民や学識関係者らが中心メンバーだが、清掃には流域の工場や企業の社員も加わり、年々その輪が広がっている。 協議会役員には温泉街のメンバーも名を連ね、当初から活動を続けてきた。協議会の伊藤賢之会長(71)は「きれいな川を守るためには、上流域にある温泉街の協力は必要。土湯温泉は、自然を守る活動に積極的に参加している」と評価する。観光協会長で、旅館を経営する渡辺さんも「環境を考えた持続可能な活動をしないと、我々の商売自体が先細りになる。宣言は...
Video Length: 57
Date Found: July 27, 2010
Date Produced: October 04, 2008
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