甚大な津波被害のあった岩手県宮古市で、奇跡的に難を逃れた日本酒60000本のうちの500本を、練馬区の酒屋「酒舗石塚」(東京都練馬区関町東1-1-8、電話03-3920-1124)で販売され、話題となっている。 販売されているのは、宮古市鍬ヶ崎で唯一の酒蔵「株式会社菱屋酒造店」の日本酒。6年ほど前からこの蔵の酒にほれ込んで取引を始めたと、酒舗石塚の四代目、石塚博康さんはいう。先代の石塚正衛さんが「震災復興に酒屋が出来ることは酒を販売すること」と仕入れて販売したところ、「津波に耐えたこの酒を飲めば、病気などにも耐えられるのでは」と客らが口コミを広め、父の日のギフトなどに買って行く人などで人気を博し、仕入れた6種類のうち3種類はすでに売り切れたという。 酒は吟醸酒、純米吟醸酒など3000前後。博康さんは「びっくりするぐらい衝撃を受けた酒」という。 正衛さんは東京市民テレビジョン放送のインタビューに対し、「日本酒は日本の文化。ぜひこの味を残してほしい」と菱谷酒造店にエールを送っていた。