タイで行われた総選挙は3日、即日開票され、2006年のクーデターで失脚したタクシン元首相の妹を首相候補とする最大野党「タイ貢献党」が単独過半数を獲得し、タイ初の女性首相が誕生する見通しとなった。過半数を獲得し、次期首相になることが確実視されているインラック氏が姿を現すと、会場は興奮の渦に包まれた。タイ貢献党のインラック氏(44)は「きょう、タイ貢献党は勝利しました」と述べた。タイの総選挙は、2006年のクーデターで失脚し、亡命生活を送っているタクシン元首相の妹・インラック氏を首相候補とする野党・タイ貢献党と、現職のアピシット首相率いる与党・民主党との一騎打ちとなった。タイの選挙管理委員会によると、タイ貢献党が過半数を獲得し、2年半ぶりにタクシン派の政党による政権が発足、タイで初となる女性首相が誕生することが確実となった。タイ貢献党の勝利を受けて、タクシン元首相は、亡命先のドバイで、帰国のタイミングについて、「本当はタイに戻りたいが、適切な時期まで待つ」と述べた。また、服役するなら帰国しないと明言し、汚職で確定している実刑判決の恩赦への期待を示した。