大相撲界を揺るがす横綱・朝青龍の暴行騒動で、30日、国技館に師匠の高砂親方が足を運び、武蔵川理事長に「示談がまとまった」と報告した。記者の「示談はまとまったんですか?」との質問に対し、無言で車に乗り込んだ高砂親方が向かった先は、東京・両国の国技館。高砂親方は、武蔵川理事長に面会するために5分ほど滞在し、弟子の横綱・朝青龍の暴行騒動について、「示談が成立した」と報告した。そうした中、30日、東京・両国の国技館では皇司関の引退相撲が行われた。午前11時、多くの大相撲ファンが集まり、引退相撲がスタートした。そして午後1時11分、報道陣が待ち構える中、渦中の朝青龍が車で国技館に入っていった。土俵入りで観客から大きな歓声を受けた朝青龍は、支度部屋では寝ころんだまま、記者とは一切、視線を合わせようとしなかったという。断髪式に向かう時には、武蔵川理事長とすれ違ったが、声をかけることも、目を合わせることもなかった。最後に横綱・白鵬と結びの一番を行った朝青龍だが、大接戦の末、白鵬に軍配が上がった。結びの一番のあと、朝青龍は支度部屋に戻ったが、ここでも記者から質問をすべて無視し、何も語らぬまま国技館をあとにした。示談成立で暴行騒動はどう決着するのか、2月4日の理事会での処分の決定に注目が集まる。