菅首相は、原発担当相に細野首相補佐官を起用するなど、新体制人事を行った。そして、27日夜に行った会見で、退陣時期について、2次補正予算案、公債特例法案、再生エネルギー特措法案の成立がめどと明言した。一方で、自民党の参議院議員を政務官として一本釣り。法案成立の環境を自ら壊すやり方に、与野党から反発と首相の本心を疑う声が聞かれる。27日午後10時、菅首相は閣僚人事を発表して会見に臨み、退陣時期について、公の場で初めて自ら3つの条件を示した。菅首相は「6月2日の民主党の代議士会において、私が震災と原子力事故対応に一定のめどが立った段階で、若い人に責任を引き継ぎたい、それまで責任を果たしたいと申し上げたところです。私としては、第2次補正予算の成立、そして再生可能エネルギー促進法の成立、そして公債特例法の成立、これが1つのめどになると、このように考えております」、「(成立しなければ、9月1日以降も総理を続投するという理解でいい?)この3つをもって、一定のめどと、そのように考えるということを申し上げさせていただきました。まさにそのように考えているということです」と述べた。その菅首相が発表した閣僚人事で、細野首相補佐官は39歳の若さで新設された原発担当の特命相に抜てきされた。そして、この閣僚入りにともなって、蓮舫氏が閣僚退任となった。27日午後3時半すぎ、蓮舫氏は「(総理とはどのような話を?)人事の話です」、「(環境相について?)違います」と述べた。蓮舫氏は、閣僚から離れ、首相補佐官に就任することになった。そして、復興担当相に松本 龍氏が就任したため、環境相は菅首相と旧知の仲である江田法相が兼務することになった。小幅にとどまった内閣改造。枝野官房長官は「改造なのか、改造でないのかということについては、具体的な定義が明確にあるわけではないそうでございますが、一般的には改造の場合は、いわゆる初閣議等を行うということで承知をいたしておりますが、今回は特別な閣議の召集はいたしておりません」と述べた。8月末退陣がささやかれる菅首相が断行した人事。国民新党の亀井代表は、「これ、私なりのね、まあ、男の美学みたいなものがありますからね、こんな男でもね。閣内には入らない方がいいと、そういう判断をしましたから」と述べた。亀井代表は、菅首相からの副総理の要請を拒否し、その代わり首相特別補佐官への就任を受け入れた。しかし、今...