卓球の福原 愛選手(21)は11月1日、22歳になる。誕生日を前に、およそ3カ月ぶりに国内で試合を行った。久しぶりの国内戦は、本人も納得の戦いだった。3週間にわたった福原選手のヨーロッパ遠征。「荷物が出てこなかった」と話す福原選手、出てこなかった大切な荷物は優勝カップだった。石川佳純選手(17)と組んだダブルスでハンガリーオープンを制覇し、年下とのペアに確かな手ごたえを感じた福原選手。福原選手は「すごくトントン拍子で勝てたという感じで。特に苦戦した感じでもないですし、お互いのいいところが引き出しあえたと思う」と話した。戦利品の優勝カップを手土産に帰国した福原選手は、「もうすぐ22歳だ」と話した。10月27日、福原選手は、踊るようにして、サンリツ練習場に姿を見せた。もうすぐ22歳の福原選手のラケットケースには、一面ミッキーマウスが張られていた。福原選手は2009年、「サンリツ」に特別選手枠で参戦し、リーグ優勝の喜びをみんなと分かち合った。2010年は、後期リーグからの出場となる。練習で汗をかいたあと、同じビルの中で働く社員に試合への決意表明を行った。福原選手は「後期優勝して、みんなでまたファイナル4優勝できるように頑張りたいと思います」と話した。ずっしりと感じた選手としての責任。福原選手は「勝たないと(特別枠の)意味がないじゃないですか。誕生日を楽しみに、あしたの試合(日本卓球リーグ)を頑張ります」と笑顔で話した。28日、後期リーグ初戦が行われた。福原選手にとっては21歳での最後の試合となる。相手は課題のカットマンだった。福原選手は、打ち込むチャンスをなかなか見いだせなかったが、あわてず、焦らず、粘り強くボールをつないだ。そして、機を見て一気に攻め込んだ。しっかりと、ボールの回転を見極めて打ち込んでポイントを連取した。さらに、有無を言わせぬ問答無用のバックスマッシュを決めるなどし、福原選手はストレート勝ちを収め、責任を果たした。そしてチーム戦も3時間の熱戦の末、サンリツが初戦を白星で飾った。福原選手は「すごく苦しい場面でもちゃんと待ちこたえて勝つことができたので、85点。(11月のアジア大会への抱負は?)今回は4種目に出場させていただけるので、すべての種目でメダルを狙えるように頑張りたいです」と話した。