政府与党は30日夕方、社会保障と税の一体改革についての改革案を決定した。焦点だった消費税の引き上げについては、「2010年代半ばまでに10%に引き上げる」とし、当初の政府案にあった「2015年度」という時期の明記は見送られた。30日午後6時すぎ、菅首相は「本成案をもって、野党各党に幅広い社会保障改革のための協議をお願いし、参加を呼びかけていき、もっと素晴らしい成案を得て改革を実行する」と述べた。社会保障と税の一体改革では、民主党が焦点の消費税引き上げについて、「2010年代半ばごろまでに、おおむね10%まで引き上げる」と、幅を持たせる表現にするよう政府側と調整を行っていたが、30日夕方の政府与党の幹部協議の結果、「2010年代半ばまでに10%まで引き上げる」との案でまとまり、与謝野経済財政相らが主張していた「2015年度」という時期の明記は見送られた。また、国民新党への配慮から、一体改革案は閣議決定ではなく、閣議での報告が行われる方向となった。