トラブルが相次いだ福島第1原発の汚染水浄化システムで、東京電力は、通水試験を再開後、処理した水を分析した結果、放射能の除染能力について、目標を上回る効果を挙げたと明らかにした。24日午後4時45分ごろ、東京電力は会見で「目標としている10の2乗ベクレル/立法cm以下ということを達成いたしております。およそ10万分の1以下というような除染係数というふうになっております」と述べた。汚染浄化システムでは、アメリカ・キュリオン社のセシウム吸着塔とフランス・アレバ社の除染装置を通して処理した水を分析した結果、放射性物質の濃度がおよそ10万分の1となり、目標を上回る効果を挙げたという。しかし、キュリオン社のセシウム吸着塔だけで見ると、処理能力は10分の1程度にとどまったため、東京電力では、原因を調査するとしている。一方、放射性物質を含む空気を採取するため、24日午前6時半すぎから飛行していた無人ヘリコプター「T-Hawk」が午前7時ごろ、エンジンの不調のため、2号機原子炉建屋の屋上に不時着した。東京電力によると、無人ヘリは横倒しになっているものの損傷は見られず、建屋の屋根にも損傷がないという。