東京電力は、福島第1原発2号機の原子炉建屋の二重扉を開放したと発表した。19日午後9時ごろ、東京電力は会見で「20時51分、2号機の二重扉を開放いたしました」と発表した。2号機の原子炉建屋では、高い湿度が作業の妨げとなっていて、東京電力は作業環境を改善するため、原子炉建屋に通じる二重扉を19日午後9時前に、20cm程度開けた。その後、建屋の空気の状態を安定させたうえで、20日午前5時に扉を全開したという。放射性物質の放出について、東京電力は、周辺環境への影響はほとんどないとしており、敷地周辺の計測値に大きな変動はないという。一方、汚染水を処理するシステムが停止している問題で、東京電力は、装置の中身を変えて水を通す実験を行った。しかし、原因究明はこれからで、東京電力は、いつ再稼働できるかはわからないとしている。また4号機では、使用済み燃料プールの横にあって、炉心の隔壁などを水に漬けて保管しているピットの水位が低下していることが明らかになった。燃料プール側に水が流れ、露出した機器から強い放射線が出ている可能性があり、注水を続けるという。