元横綱・初代若乃花の花田勝治さんが1日に亡くなり、一夜明けた自宅前では手を合わせる人の姿が見受けられた。一報は、1日の夕方、突然入ってきた。第45代横綱・初代若乃花が死去、82歳だった。土俵の鬼、栃若時代、若貴兄弟の叔父。国技館では、同じ一門の放駒理事長が1日、「見舞いに行った時、『本当に大変だな』と。『一生懸命やって、協会をきちっとしてくれよ』と」と話した。そして午後8時すぎ、弟子の花籠親方、松ケ根親方らにより、棺が自宅に運びこまれた。また、おいの3代目元横綱・若乃花の花田 勝さんも駆けつけた。花田 勝さんは「厳しい方だったんですけど、伯父さんがいなければ、わたしたちはいないので」と話した。初代若乃花は、土俵上での鬼気迫る姿から「土俵の鬼」と呼ばれ、昭和の大相撲を代表する名横綱だった。小柄な体だったが、栃錦とともに、「栃若時代」築き、幕内での優勝回数は10回を数えた。引退後は、二子山親方として、2横綱、さらに弟の初代貴ノ花を大関にまで育て上げるなど多くの関取を輩出し、相撲界の発展のため尽力した。その後は、相撲協会の理事長にも就任していた。一夜明けた2日朝、東京・杉並区の自宅前では手を合わせる人の姿もあった。近所の人は「非常に気さくな人で、手を挙げて声かけるし」と話した。そして、おいである貴乃花理事は、勝治さんの弟子だった間垣親方の部屋を訪れ、出げいこを行った。通夜は4日、告別式は5日に都内で営まれる。