大相撲の八百長問題で、特別調査委員会は、十両以上の力士全員を対象に、聴き取り調査を始めた。しかし、鍵となる携帯電話の提出で難航し、「うみを出し切ったあと」という本場所再開のめどは見えてこない。8日午後5時半ごろ、大関・把瑠都は特別調査委員会の面談調査を終え、都内のホテルをあとにした。把瑠都は、「(どんなことを聴かれた?)...。(携帯電話について聴かれた?)いや、別に」と話した。8日から始まった、全関取およそ70人に対する調査は、力士1人に対し、弁護士2人が対応し、30分から1時間をかけて行われた。急がれる八百長問題の真相解明の調査に、大きな障害が立ちはだかっている。それは、証拠隠しとも取れる行動。5日、特別調査委員会・伊藤 滋座長は「おれだってね、頭使えばいろんなことができるよな。よく犯罪でさ、海へ落っことしちゃったとかさ、いろいろあらあね。難しいんだよ」と話した。疑惑のある力士や親方の中には、「機種変更をした」、「携帯をなくした」などを理由に、携帯電話を提出しないケースが続出し、八百長の裏付けとなるメールの調査が、難航しているという。8日午後5時半すぎ、日本相撲協会・放駒理事長は「調査委員会の調査に対して、包み隠さず、きちっと聞かれたことに対して答えなさいということだけですね、今はね。協力しなさいということですよ」、「(理事長は現役時代に八百長にかかわったことは?)ありません」と話した。こうした中、相撲協会は9日、臨時の理事会と師匠会を開き、番付編成や本場所手当などについて協議する予定となっている。