日本相撲協会の理事選をめぐって、貴乃花親方の強行出馬表明に続き、前代未聞の親方の集団離脱という衝撃が角界に走った。20日午前10時すぎ、貴乃花親方は「事実上破門という形で、最終的になったと報告を受けまして」と話した。19日夜に行われた二所ノ関一門の「緊急一門会」を途中退席し、会場を出た6人の親方。貴乃花親方の支持に回った6人が、事実上の破門となった。前代未聞の6人の親方の集団離脱に、一門側の放駒親方は「わたしらも残念ですよ。貴乃花さんが出ていったことも残念だし、彼らが出ていったことも残念だけれども、選挙というものがある以上、(一門で)意思を統一すべきじゃないかと」と話した。先日、一門離脱を表明し、19日夜の一門会には出席しなかった貴乃花親方。騒動が過熱する中、理事選出馬を強行する目的について、東京相撲記者クラブ会友の大見信昭氏は、「例えば、『力士の年俸制の導入』、『力士学校設立』、『切符販売の改革』などを言ってますね。強い使命感に駆られているような気がしますね」と話した。そして、初場所中の騒動に、相撲ファンからは、「一石を投じていいんじゃないか。受かる受かんないは別として」、「(立候補について)そういうのは自由があっていいんじゃないか」、「あんまり貴乃花さん、急がなくても良かったのに」、「(親方の)実績のない人が上に立ったって、みんな言うことを聞かないと思う」などといった声が聞かれた。一方、19日夜、一門会を途中退席した貴乃花親方支持の6人は、貴乃花親方と合流し、3時間ほど話し合ってきずなを深めたという。貴乃花親方は、「ちょっと、皆さん疲れ気味で、わたしも事実上破門という内容を聞いた時には、とても寂しい気持ちになった」、「ただ、皆でこれからやっていけるという、いま一度、結束が固まったかと思っています」と話した。親方7人の「強い結束」。実は、貴乃花親方を支持するグループの中には、「若貴ブーム」で一時代を築いた現役時代、共に切磋琢磨(せっさたくま)した顔ぶれが多い。貴乃花親方は、「肌と肌を合わせて一緒にけいこしてきた兄弟子もおりますし。目に見えないといいますか、言葉で表しようがない信頼関係というのが」と話した。相撲協会の理事選での投票は、8年ぶりとなる。初場所後の2月1日に行われる理事選には、11人が立候補するとみられ、当選ラインは10票。しかし、「貴乃花支持」はまだ7人と、当選は、依然微妙...