八百長問題で揺れる日本相撲協会は、臨時理事会を開き、3月に大阪で開催する予定だった春場所の中止を決定した。臨時理事会は、6日午前11時前から正午前まで行われ、1時間足らずで春場所の中止を決定したことになる。大相撲の本場所が中止となるのは、1946年に国技館の修復のために中止となった時以来、65年ぶり2回目となり、不祥事による中止は史上初めてのケースとなる。また、理事会では、疑惑力士の処分についても話し合いが持たれたもようだが、処分の決定については、調査の進展が遅れているため、まだ時間がかかるとみられる。特別調査委員会の伊藤 滋座長は5日、「率直に言って、時間切れです。概況を把握するだけで手いっぱいです。最短1〜2カ月はかかると思います」、「(八百長を認めた3人以外の11人は否定している?)否定でしょ」、「(6日の理事会で八百長を認めた3人の処分は?)あり得ない! あり得ない! だって解雇したら、関係なくなっちゃうもんね。そうでしょ?」と話した。疑惑力士の調査終了を待たず、3月の春場所の中止を決定した日本相撲協会。本場所を中止すれば、1場所あたり13億円ともいわれる収入がなくなり、協会としては大損害を受けるが、通常通り開催をした場合の世論の強い反発を考慮し、苦渋の決断となった。