毎年３月２２日は、国連が制定した「世界水の日」―。「きれいな水を、世界のこどもに」を合言葉に、日本ユニセフ協会とｈａｋｕｈｏｄｏ＋ｄｅｓｉｇｎ　ｐｒｏｊｅｃｔ、及び博報堂の有志メンバーは２０日から２２日までの３日間、レストランとの協働により、提供される水やお茶に対して募金を募り、きれいな水を手に入れることができない地域の子どもたちを支援する「ＴＡＰ　ＴＯＫＹＯ」を実施する。１８日、東京都内で行われた記者発表会では、参加店を代表する９人の有名レストランのシェフや、タレントの山口もえさんが出席し、募金を呼びかけた。（アサヒ・コム編集部）　日本ユニセフ協会によれば、世界で清潔で安全な水が手に入らない人は８億６千万人。５歳未満の子どもの５人に１人は、汚れた水と衛生環境が原因で、１日に４千人もの命が奪われている。　「ＴＡＰ　ＴＯＫＹＯ」では、東京及び近郊の３０４店のレストランやカフェが参加。レストランのテーブルに置かれたカードの上に客が１００円以上の募金を置くと、店員が回収し、日本ユニセフ協会に届けられる。募金の目標額は１０００万円。安全な水と衛生施設を必要としているマダガスカルの１３の学校に井戸やトイレを設置することを目指している。　障害者自立支援のボランティア活動をしているという山口さんは、「子どもが生まれてからものの見方が変わった。命の尊さや地球温暖化など、娘やその次の世代にはどうなってしまうんだろうと思う」。「ボランティア活動をすると、すがすがしい気分になり、自分が一番元気をもらえる。３日間だけではなくて、毎日やっても良いと思います」とあいさつし、レストランでの募金の仕方を実演してみせた。　東京・南青山のレストラン「レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ」の成澤由弘シェフは「我々は恵まれていて、食べることを楽しもうとしているが、『生きるために食べる』人たちもいる。この活動が、地球が一つになるきっかけになればと思い、真剣に取り組みたい」と意欲を語った。　「ＴＡＰ　ＴＯＫＹＯ」のウェブサイトでは、参加レストランの一覧を掲載するほか、オンラインで募金も受け付けている。