日本時間9日未明に、スペースシャトル「アトランティス」が打ち上げられる。30年間続き、日本の7人の宇宙飛行士をも宇宙に運んだスペースシャトルの打ち上げは、これがラストフライトとなり、宇宙開発の1つの時代に幕が引かれる。現地時間7日、アメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センターでは、まさにバケツをひっくり返したかのような雨が降った。そして発射台の近くには、数回雷が落ちて、シャトルの機体に影響はないか心配された。現地時間8日は、朝からどんよりとした雲に覆われていたが、その後、青空がのぞき、打ち上げができる状況になっている。最後の打ち上げを見守るため、センターを訪れている若田光一宇宙飛行士によると、天候で最も気をつけなくてはならないのが雷だという。落雷を受けると燃料の水素などが爆発するおそれがあるため、雷は絶対に避けなくてはならないという。4人の宇宙飛行士がすでにアトランティスに乗り込んでいる。NASA(アメリカ航空宇宙局)が、打ち上げの最終判断をする予定。今後、しばらく国際宇宙ステーションとの往復はロシアのソユーズに頼らざるを得ない状況が続く中、シャトルは引退するが、アメリカは民間企業に委ねる形ですでに新しい宇宙開発の時代に入っている。