角界再生への第一歩となるはずだった名古屋場所の最中に、新たな問題が急浮上してきた。渦中の人となったのは元横綱・貴乃花親方で、暴力団幹部との交際報道が浮上している。角界の改革を訴え、2010年2月、37歳の若さで日本相撲協会の理事となった貴乃花親方。ところが、その貴乃花親方に暴力団幹部との交際疑惑が浮上した。2010年6月10日ごろ、貴乃花親方は新弟子を発掘するため、愛媛・愛南町を訪ねていた。愛媛県警によると、そこで少年力士らのけいこを見たあと、案内役ら10人ほどとレストランに立ち寄り、会食をしたという。その案内役の1人が、山口組系の暴力団幹部だったという。貴乃花親方は、相撲界を変える決意を胸に、相撲教習所では、若い力士たちの指導にもあたっていた。7月4日の理事会では、元大関・琴光喜の解雇に反対し、一時、退職願を出すなど、その存在感を強く示していた。6日、貴乃花親方は、琴光喜関の解雇について「とても残念なことですし、協会でそのように決まりましたので、またそれも残された協会員一同で名古屋場所開催の成功に向けて全力を尽くすといったところだと思います」と話していた。その貴乃花親方と暴力団幹部との会食が事実だとすれば、角界はさらに大揺れとなる。相撲ファンからは「あの人はクリーンだと思っていたんですけどね。ちょっと残念ですね」、「いいふうにとってあげたらいいんじゃない」といった声が聞かれた。6日、貴乃花親方は「現在、理事ですから、理事であり協会員でありますので、その仕事を全うするということです」と話していた。新たに浮上した、貴乃花親方が6月、山口組系暴力団の幹部と会食などをしたという問題。当時はすでに野球賭博で大揺れとなっていた時期。16日午後、愛知県体育館で取材に応じた貴乃花親方は、この疑惑について「暴力団という認識はなかった。わんぱく相撲でうちに泊まりに来ていた子の親御さん。そのご父兄とも食事をした。(新聞の内容は)事実無根」と話した。「わんぱく相撲に来ていた子どもの親と認識しており、暴力団関係者とは思っていなかった」とコメントした貴乃花親方。一方、東京・千代田区では16日、元大関・千代大海の佐ノ山親方の問題をめぐって、伊藤座長らによる特別調査委員会が開かれた。今週発売の「週刊新潮」が、「佐ノ山親方が野球賭博に興じ、裏カジノにも通っていた」という記事を掲載した。これにより、親方になったばかり...