16日の東京株式市場は、15日より30円41銭安い、9,797円10銭で取引を終えた。16日の取引について、みずほ証券ストラテジストの堀内隆文氏の解説です。16日の東京株式市場は、日経平均株価、TOPIX(東証株価指数)ともに小幅反落となった。朝方は、1ドル = 83円台での推移となったドル円相場が支援材料となり、輸出関連株が上昇し、日経平均株価は、一時9,900円台を回復した。しかし、買い一巡後は急速に上昇幅が縮小した。アメリカ株価指数先物の時間外取引や、為替市場の動向を眺めながら、方向感を探る展開となった。アメリカでは、先の追加金融緩和策への批判もある中、これまで上昇が見られた株式など、リスク資産市場の今後の動向が注目されているほか、年末商戦を控えて、資産効果の個人消費への影響も注目されるなど、金融政策はアメリカ景気の先行きを占ううえで重要な判断材料といえる。国内主要企業にとっては、為替水準もさることながら、アメリカ景気の回復は重要であり、「状況を見極めたい」との動きが市場で強まったことが、本日の値動きの背景とみられる。