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長音三声 さあ旅へ 汽笛(神戸港)
神戸ポートタワーが赤くそびえる神戸港中突堤。開港142年の歴史の半分を見守ってきた波止場から、幾多の船が離れていった。 4月5日午後。接岸中の客船飛鳥2(5万142トン)で、出港を告げる銅鑼(どら)の音が響いた。岸壁から放たれた色とりどりの風船が青空にすいこまれていく。岸と船から、赤や青のテープが行き交った。世界20カ国を回る103日間の旅の幕開けだ。岸との距離を広げながら、巨大な船体が、腹の底に響くような5秒ほどの重く低い汽笛を、3度、絞り出した。「長音三声」と呼ばれ、感謝と別れの気持ちを表す。 「いよいよ旅が始まるぞ、との合図に聞こえました」。遠ざかっていく神戸の街並みを見つめながら、乗客の男性(70)が言った。 汽笛はいつごろ生まれたのだろう。神戸大学大学院海事科学研究科の古荘(ふるしょう)雅生(まさお)教授は「18〜19世紀ごろ、蒸気船誕生とほぼ同時だと推測されています」と言う。国際海事機関(IMO)は、針路変更、追い越しなどのケースごとに、汽笛の長さや区切り方を世界共通ルールとして定めている。 旅立ちの心の高まりと、別れのもの悲しさが織り込まれた汽笛。1日平均100隻あまりが往来する神戸港で、そんな音を耳にすることがめっきりと減っている。■それは 船のことば あの日の 安らぎ 「新年を迎えた時や阪神大震災があった1月17日に、停泊中の船が一斉に鳴らすときぐらいしか汽笛は聞こえませんね。昔はもっと山のほうでも聞こえたもんですが」 神戸港にほど近い神戸元町商店街で喫茶店を経営する浜田紀雄さん(53)は言う。 ◇ 北にせまる六甲山が季節風を遮り、潮の干満差が小さい神戸港は、天然の良港として中国大陸や朝鮮半島との交易で古くから栄えた。世界で10傑に数えられるコンテナ取扱量を誇ったが、1995年の震災で大被害を受け、前年に約8万7千隻だった入港隻数は激減。2008年は約4万1千隻だった。94年に4218万トンだったコンテナ取扱量も一時は半減したが、船の大型化もあり、08年には3461万トンに回復した。 だが、大きくなった船は、市街地から遠い水深の深いところに停泊するようになり、汽笛も遠ざかった。 午後5時、商店街を歩いていると、かすかに汽笛が聞こえた。「録音したものを時報代わりに流しているんです」。神戸元町商店街連合会の奈良山喬一会長(77)が...
Video Length: 63
Date Found: July 27, 2010
Date Produced: October 04, 2013
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