福島県内から放射性セシウムに汚染されたわらを与えられた牛が出荷されていた問題で、16日に判明した牛84頭のうちの1頭から、暫定規制値の4倍を超える放射性セシウムが検出されたことが東京都の調査でわかった。都によると、福島・郡山市など3つの市の農家から出荷された牛84頭うち、53頭が都内に流通しており、都の食肉市場に保管されていた1頭の肉について、国の暫定規制値である1kgあたり500ベクレルの4.6倍となる、2,300ベクレルが検出されたという。この牛の肉は、東京都、神奈川県、愛知県、愛媛県、福岡県に流通していて、都は、販売先などの特定を急いでいる。一方、福島・浅川町から出荷され、埼玉・美里町のスーパーに入荷された牛肉およそ50kgについて、国の暫定規制値を超える610ベクレルの放射性セシウムが検出されたという。問題の牛肉は、6月18日から7月15日にかけ、ほとんどが販売されたという。また、小田急百貨店も、新宿店など3店舗の食品売り場で、該当する牛肉を販売していた可能性があることを明らかにした。販売した量は、およそ100kgに達するという。FNNの調べでは、これまでに問題の牛肉が、少なくとも37の都道府県に流通していることが明らかになっている。