相撲協会の理事選は、28日に立候補の届け出が行われる。そんな中、不正防止策として、新投票システムが導入されることが判明した。2人の弟子が、同時に関取昇進するという祝いの席で、貴乃花派の阿武松親方が語ったのは、「貴乃花支持」への揺るがぬ決意だった。阿武松親方は、「厳しいのは厳しいですよね。当日まではわかりませんけど、意味ある行動だとは思っております。(後悔することは?)それは一切ありません。粛々と当日を迎えて、(貴乃花親方が)当選されることを祈っているだけですね。相撲界をより良くしたいなと」と話した。貴乃花親方の理事選出馬をめぐり、親方6人が一門から集団離脱するなど、「貴の乱」に揺れる相撲界。この事態に、監督官庁からも異例のコメント。川端文科相は26日夜、「とやかく言うつもりはありませんが、よりよい協会になっていくきっかけの1つになればいい」と語った。そして、投票が5日後に迫った27日、新たな動きがあった。不正防止策として、新投票システムが導入されることが判明した。「票の流出」を恐れ、各一門が、投票の事前チェックなどに動く中、選挙管理委員長の大山親方は、新システムによるクリーン選挙の実現を打ち出した。1998年に初めて行われた理事選での投票では、投票箱の前に、各一門を代表した5人の立会人が座り、記入漏れなどのチェックをしていたため、監視しているとの指摘もあった。そこで今回は、立会人を投票箱から遠ざける案のほか、記名式から候補者名に印をつける方式に変更する案など、無記名投票を徹底し、不正ができない投票を実施するという。相撲ファンからは、「より公正になって、いいんじゃないですか」、「投票するのに自分のところをわからせると、自分の意思が反映されないんじゃないですか」といった声が聞かれた。新投票方式は、28日の選挙管理委員会で決定され、その内容は選挙当日まで明かさない方針。今回の理事選には、11人が立候補するとみられ、総票数111票の中で、貴乃花派はわずか7票。しかし、10票といわれる当選ラインには、最低3票の上乗せが必要で、無記名投票が追い風になる可能性がある。理事選の行方について、舞の海キャスターは「当日の選挙、始まるまではわからないっていうこともあるんですよね。ふたを開けてみたら、あと2〜3人支持する人がいて、当選という可能性もありますからね」と、貴乃花親方の逆転当選という波乱の可能性に含みを...