砂糖をはじめ、さまざまな食材の値上がりが続いている。食用油大手2社は、4日から5日にかけての出荷分から価格を値上げした。今、砂糖相場の高騰によりチョコレートの値上げが懸念されている。2010年から高騰し、今なお高値が続いている。東京・銀座の高級チョコレートショップ「メサージュ・ド・ローズ」の柳澤一嘉社長は「(2010年より)2割強は値上がりしているので、これは即、私どもに影響は出てくるので、危惧(きぐ)はしています。このままでいけば、値上げせざるを得ないような状況が起こるかもしれない」と語った。また、砂糖だけではなく、カカオ豆も値上がりしているという。柳澤社長は「カカオビーンズの相場が、ここへきて、かなり急激な値上げをしています。この先、どのように値上がっていくのか、落ち着くのか、これを心配しています」と語った。こちらの理由は、世界のカカオ豆の3割以上を生産するアフリカ・コートジボワールの政情不安など。本格的な影響が出るのは1年先ともいわれている。さらに、この冬、さまざまな食材が高騰している。食用油大手2社は、4日から5日にかけての出荷分から、家庭用食用油で1kg30円以上、業務用一斗缶あたり500円以上出荷価格を値上げした。東京・国分寺市のてんぷら店「日本料理 天松」の松本栄作代表は「一斗缶で今、3,800円で買っています。(値上げの話は聞いていない?)はい、まだ具体的な話は聞いていません。そろって値上がりするっていうのは、末端のわれわれにとっては厳しい話ですね。こういうご時世ですので、価格に反映できないので、また頑張りどころだという気持ちです」と語った。また、パンやケーキに使われる小麦も、2010年7月以降、ロシアの干ばつなどで価格が上昇していたのに加え、主要生産国のオーストラリアが洪水被害に見舞われるなどしたため、さらに供給が逼迫(ひっぱく)する懸念が出ている。ケーキ店「グー・デ・サンク」の佐藤 但オーナーシェフは「ほとんどの店が自分のところでかぶるしかない。お客様のほうに負担をかけられるかというと、難しいと思う」と語った。砂糖に食用油、小麦が高騰する背景には、中国などの新興国の需要の増加があるという。そして、今後、値上げの対象となる見通しなのがコーヒー豆。コーヒー豆の相場は、2010年春先から年末にかけ、なんと2倍近くに高騰している。キーコーヒーは、3月から家庭向け商品や業務用の豆の出荷価格を平均、1...