2010年で使用できなくなった「文具券」が13日に払戻期限を迎える。文具券は、現金代わりに文房具の購入に使えたが、2010年いっぱいで使用不可能になった。さらに、有効期限は残っているものの、すべて使用できなくなり、払戻期限も13日で終了する。銀座・伊東屋の岩井 正販売本部長は「先ほどわたしも実際に(文具券の)お客様、1人対応させていただきました。使えないんですよということを説明すると、驚かれて悲しまれて、申し訳ないですねっていう気持ちで」と語った。2010年4月に施行された資金決済法によって、商品券やプリペイドカードの廃止手続きが明確化されたため、廃止しやすくなった。現在、払い戻し手続きを行っているのは、文具券だけではなかった。金融庁のウェブサイトには、払い戻し手続き中の商品券がズラリと掲載されている。日本文具振興の山本雅彦専務は「お子さまの夢を託して、新入学のお祝いなどに使われてきた文具券だから、事業を終息させるということは、ざんきに堪えない状況です。お客様とのニーズが乖離(かいり)したことがあった状況ではと思い、終息に至った」と語った。払い戻し作業は、例えば文具券の場合、専用の払い戻し申込用紙に、文具券の金券番号を1枚ずつ書き込んでいく。そして、この申込書と文具券を同封して、指定した住所に送る。3月13日の消印までが有効となる。こうした状況に、国民生活センターには相談が相次いでいるという。国民生活センターの飯田周作さんは「2010年12月ごろから、急に(相談が)増えてきて、その後、2011年1月になってからも、さらに相談が増えている」と語った。一方、日本文具振興の山本雅彦専務は「債権申し出期間をその後、また用意させていただいて、消費者の方々の利便を図ると考えています」と語った。