菅首相の退陣をめぐり、菅首相自身が「そう遠くない時期に退陣する」との意向を示す中、与野党では、震災対策などのために、期間を区切った大連立に期待する声が高まっている。菅首相が、2011年夏までの退陣を念頭に置いているとされる一方で、自民党などは、6月中の退陣を強く求めており、退陣時期をめぐる駆け引きが加速化している。菅首相は6日午前、紀州梅の会の表敬を受け、梅をほおばり、「おいしい。本当においしい」と述べた。梅をほおばり、笑顔を見せた菅首相だが、5日は枝野官房長官や側近らと会談し、「そう遠くない時期に退陣する」と伝えた。枝野官房長官は6日午前、「一定のめどを、できるだけ早く、しっかりとつけるべくですね、全力を挙げるのみだと思っております。一定のめどというのは、常識の範囲で...」と述べた。枝野官房長官は、6日午前の会見でも、退陣の時期を明言しなかったが、政府与党内では、第2次補正予算案の編成などを念頭に、2011年8月ごろを想定しているとの見方が有力となっている。また、菅首相退陣後の政権の枠組みについては、民主党の岡田幹事長、そして、自民党の石原幹事長も、「期限つきの大連立」に前向きな姿勢を見せている。一方で、同じ自民党内からは、大連立に前のめりになることに慎重な意見も出ている。自民党の石破政調会長は「政策協議なしに、閣内に入っての大連立という話は、かなり乱暴な議論だと思いますね」と述べた。自民党は、大連立するためには、菅首相の早期退陣が条件だとして、6月中の退陣を求めているほか、政府与党でも、仙谷官房副長官が早期退陣を強く求めているとされ、退陣時期などをめぐって激しい駆け引きが続いている。