19日の東京株式市場は、18日より41円26銭安い、9,620円82銭で取引を終えた。19日の取引について、SMBCフレンド証券投資情報部・松野利彦氏の解説です。19日のマーケットは、景気の弱さなどが嫌気された。円安、アメリカ株高と外部環境は悪くなかったが、寄り前に発表された1〜3月期のわが国GDP(国内総生産)は、予想以上に弱い結果となり、市場センチメントを悪化させた。加えて、枝野官房長官が、金融機関による東京電力向け債権放棄の必要性をあらためて示唆し、これを受け、銀行株、電力・ガスといったセクターが売り直され、市場全体に悪影響が及んでいる。結局、高寄りでスタートした平均株価は次第に値を消していった。もっとも、日銀のETF(上場投資信託)が、買いが入ると言われている水準にまで下がったわけではないことから、どちらかと言えば、見送りムードの強い雰囲気になっている。こうした投資環境の中で、個別に値下がり銘柄数は、全体の3分の2に及んでいるが、20日は日銀の金融政策決定会合の結果が発表される。このタイミングで金融緩和となると、株価は順調に戻ると思われる。