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玉勘定耳で分かる そろばん(兵庫県小野市)
裸電球のさがる土壁の工房に、無数のそろばん玉がぶつかり合う音が満ちていた。 木箱の中に約2万個の玉。そろばん職人のくじ橋(くじはし、「くじ」は門がまえの中に「亀」)千恵子さん(71)が、直径2.93ミリのひご竹(軸)15本のついた骨組みを中に沈め、かき回す。取り出すと、軸にずらりと玉が刺さっていた。 刺さり具合は、音で見極める。 「初めはシャラシャラ。そのうち低くて重い音になりよる」 15歳で父親に弟子入りしたという夫の義信さん(77)が、千恵子さんから玉のついた骨組みを受け取り、外枠を取り付ける。組み上がると、並んだ玉を人さし指で左から右へ一直線にはじく。 玉と軸、そして外枠がきちんとはまっていると、音は鋭く高い。緩んでいたら、鈍い。 出来栄えも、音でわかる。 山あいに1万8千世帯が暮らす兵庫県小野市は、全国のそろばん生産の7割を占める。地元の播州算盤工芸品協同組合によると、1960年代には年間350万丁を生産し、市内で働く人の6割がそろばん関係と言われた。電卓の登場で、今では年間15万丁まで落ち込んだ。「玉づくり」「玉仕上げ」「ひご竹づくり」「組み立て」の4工程を分業する職人は市内に25人が残るのみ。平均年齢は60歳ほどになる。 そんなそろばん業界が、いま、息を吹き返しつつあるという。■朝10分の集中力 脳トレ願いましては 兵庫県小野市でそろばんの生産が始まったのは、江戸時代の19世紀にさかのぼる。 一説には、小野市に近い三木城を豊臣秀吉が攻めたとき、近江へ逃れた住民が、そろばん産地だった大津から技術を持ち帰ったとされる。小野市は刃物の産地としても知られる。「小さな堅い木を正確に削るには、刃物の高い技術が必要でした」。小野商工会議所中小企業相談所長の松尾公夫さん(56)の解説だ。 ◇ 「そろばん、はちまき、問題用紙はそろっていますか?」 小野市立大部小学校の全教室に校内放送が一斉に流れた。毎週木曜の午前8時20分から15分間、全校児童約300人がそろばんに向き合う「パチパチタイム」の始まりだ。「用意、スタート!」。児童のかけ声で教室は静まり返り、そろばん玉を指先ではじく音だけが響く。 大部小は7年前からそろばんの時間を取り入れている。集中力や記憶力を高めるだけでなく、玉がぶつかり合う軽やかな響きに「癒やしの効果もある」と岸本淳子(じゅんこ)教諭(4...
Video Length: 63
Date Found: July 27, 2010
Date Produced: October 04, 1930
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