実話を元にした見習い警察犬と訓練士の物語、映画「きな子」完成披露試写会の舞台あいさつが１０日、東京都内で行われた。出演した夏帆や寺脇康文らが登壇し、作品について語った。　実話の「きな子」は香川県の丸亀警察犬訓練所に所属すラブラドル・レトリバーだ。警察犬試験で６回挑戦するも不合格。訓練会で障害物を越えられず、顔面で着地したところを地元テレビ局に放映されて話題になった。　映画で「きな子」と共に警察犬訓練士を目指す主人公、望月杏子を演じた夏帆は、「杏子と同じように、私自身も成長できた。思い出深い作品になりました」。撮影中、どうしたら「きな子」に好かれるかを考え続けたという夏帆は、「結局はエサで釣るのが一番でした」と打ち明け、会場を和ませた。　厳しい訓練所長、番場晴二朗役の寺脇康文は「野性味のある土臭い男」を演じようと、ノーメークで無精ひげを生やして撮影に臨んだ。「監督に『汚かったねー』と言われ、作品を見てみたら本当に汚かった」　初めて動物映画を撮影した小林義則監督は「（動物は）聞き分けのない役者のようなもの。みんなが協力すれば、なんとかなる。短気が治りました」と４０日間の香川ロケを振り返った。　「きな子～警察犬の物語～」は８月１４日（土）より全国公開される。（アサヒ・コム編集部）