しいの食品（神奈川県小田原市）は１５日、主力商品「かつを酒盗」と「まぐろ酒盗」のパッケージリニューアルに合わせ、商品の出荷式と酒盗を使ったレシピの試食会を都内で行った。　酒盗はかつおやマグロの胃と腸を塩漬けにして熟成させた発酵食品。「食べると酒を盗んででも飲みたくなってしまう」ことが名称の由来といわれる。　同社４代目の椎野社長は、これまで酒のさかなやご飯のおかずとして好まれてきた酒盗を、新たに女性層に向けて「和製アンチョビ風」の調味料として広めていこうという「魚（うお）ホルモンプロジェクト」を提唱。「酒盗には味の深みがある。調味料として料理に溶かして食べることにより、素材を生かすことができる。珍味の世界から抜け出た使い方を提案したい」と語った。　料理研究家の牧野直子さんは、酒盗を使った料理「アボカドの酒盗あえ」や「ブロッコリーのクリームパスタ」などを紹介。牧野さんは「酒盗は和洋中で幅広く使える。じゃがいもやクリーム、白ワインなどと相性が良い」と酒盗みのうまみや塩加減を生かした調理法を提案した。　出荷式では、同社の来年度内定者女子２人が小田原名物「ちょうちんまつり」の衣装で登場。「酒盗娘」としてたる開きを行い、「リニューアルした酒盗をよろしくお願いします」とＰＲした。　新パッケージの商品は２４日発売。内容量は１２０ｇで、想定価格は４００円前後。（アサヒ・コム編集部　高橋敦）