タイで行われた総選挙は3日、即日開票され、5年前のクーデターで失脚したタクシン元首相の妹を首相候補とする最大野党「タイ貢献党」が単独過半数を獲得し、タクシン元首相派の政党が、再び政権を担うことになった。インラック氏は「きょう、タイ貢献党は勝利しました」と述べた。タイの総選挙は、5年前のクーデターで失脚し、亡命生活を送っているタクシン元首相の妹・インラック氏を首相候補とする野党「タイ貢献党」と、現職のアピシット首相率いる与党・民主党との一騎打ちとなった。タイの選挙管理委員会によると、日本時間4日午前5時現在、500議席のうち、タイ貢献党が264議席で過半数を獲得し、民主党は160議席に止まっている。これで2年半ぶりにタクシン派の政党による政権が発足し、また、タイで初となる女性首相の誕生が確実となった。タイ貢献党は、政権を奪還すれば汚職の罪で実刑判決を受けているタクシン元首相への恩赦を検討すると明言してきたことなどから、タイの政治が再び混迷を深めるおそれもある。