政府・与党は、社会保障と税の一体改革について議論する集中検討会議を開いた。改革案づくりに向け、経済団体などから意見のヒアリングをスタートした。「退陣もやむを得ない」との声が民主党内にも出ている菅首相だが、19日の会合でも、あらためて6月中の改革案の取りまとめに強い決意を示した。菅首相は「何としても、こうした大きな問題を乗り越えていく。そして、そのための内容のところを、この集中討議の中で、皆さんに議論いただいて、まとめていただきたいと」と述べた。19日の会合では、日本経団連や連合などから、社会保障と税の改革案をヒアリングした。各団体の改革案は、いずれも年金制度など現行の社会保障制度は、若い世代になるほど不公平になっているとし、制度を将来的に持続できるかについても問題があるとの認識で一致、財源として税金を投入する方向性となっている。政府には、民間から幅広い意見を聞くことで、消費税引き上げを含む改革について、国民レベルの議論を盛り上げたいとの狙いがあるが、菅政権の退陣や解散・総選挙となれば、スタートしたばかりの議論が棚上げにされる可能性もある。