野党が早ければ週内にも提出する見通しの菅首相に対する内閣不信任決議案について、民主党からも、これに同調する動きが活発化している。与党系から81人が造反すれば可決の可能性があり、小沢系議員らを中心に、水面下の駆け引きが緊迫化している。30日夜、自らのグループの幹部会合で、民主党の小沢元代表が口を開いた。小沢氏は「事を荒立てることばかりを考えているのではない。最後の最後まで、最善の努力をしたい」と述べたという。最後の最後まで(不信任案に)同調しない方向でと話したのか質問され、一新会(小沢グループ)会長の鈴木克昌議員は、「いや、最後の最後まで同調しないんじゃなくて、最後の最後まで努力をすると」と述べた。小沢氏は「それでも、なおかつだめだったら、決断する時は決断するんだよ」と述べたという。一新会(小沢グループ)会長代行の奥村展三議員は、「ヘッドを代えてもいいんじゃないかということをわれわれも思っているし、小沢先生も思っておられるんじゃないかなというように感じましたね」と語った。小沢氏が発した意味深長な言葉。菅首相の命運を握る内閣不信任案が今週、ついにヤマ場を迎える。30日も自民、公明両党の幹部が協議を重ね、早ければ今週後半にも衆議院に提出する方向で最終調整を続けた。31日の集中審議と6月1日の党首討論で菅首相に攻勢をかけ、不信任案提出への気運を一気に高めたい自民党。自民党の谷垣総裁は、「菅さんの政権のもとでは、復興をこれ以上進めることは難しいんではないか。私どもが代わって、それをやるんだぞと」と述べた。社民党を除く野党は、不信任案に賛成する見通しだが、期待するのは民主党の大量造反。自民党の逢沢国対委員長は、「心ある与党の議員の皆さんも、同調を場合によってはする、していただく」と述べた。不信任案成立を可決するためには、衆議院の過半数240議席が必要で、社民党が反対した場合には、民主党などから81人の造反者が出なければ通らない。小沢氏の側近議員からは、「50〜60人は堅い」との声が聞かれる。枝野官房長官は「こんな時に、内閣総理大臣を代えようとすること自体が困難だと思います」と述べた。一方、民主党執行部は役員会で、不信任案の採決に欠席や退席をした議員に、厳正に対処する方針を確認するなど、造反への締めつけに躍起となっている。ついに幕を開けた怒とうの1週間。菅首相は「不信任が可決されたら解散ですか」...