梅雨前線の影響で、西日本から東日本では１５日朝までに広い範囲で激しい雨が降った。長野県や山口県では大雨による道路の通行止めや河川のはんらんで孤立する地域が出た。大雨のピークは過ぎたが、今後も局地的な豪雨の恐れがあり、気象庁は土砂災害や河川の増水に警戒を呼びかけている。　長野県南部の飯田市では大雨による土砂崩れや、雨量規制などで国道１５２号や周辺の道路が１４日夜から通行止めになった。県によると同市南信濃や天龍村などで一時、最大１００９世帯２２２９人が孤立状態となった。１５日朝からは順次解消に向かっているが、午前１１時半段階で、飯田市上村地区など２０１世帯４４８人が依然、孤立しているという。同地区の自治振興センター職員は「集落へ通じるすべての道が使えなくなった。復旧を待つしかない」と話す。　愛知県豊根村でも同１１時現在、県道の土砂崩れなどにより富山地区などの６９世帯１３９人が孤立状態にある。　国土交通省によると、１５日朝の時点で、計３４道府県で土石流３２件、がけ崩れ１５６件、地滑りが３件起きた。全壊した８戸を含め計７８戸の家屋が損傷する被害を受けている。　気象庁によると、１５日夜にかけても西日本から東北では雨雲の発達しやすい状態が続くため、１時間４０ミリ前後の激しい雨が降ると予想される。　１６日午前６時までの２４時間に予想される雨量はいずれも多い所で、九州北部、近畿、東海で１００ミリ、九州南部、中国、北陸、関東、東海で８０ミリの見込み。