東京・台東区の松坂屋上野店で、11日から賞味期限が近くなった食品のセールを行っている。スナック菓子などにつけられた「賞味期限」は、「おいしく食べられることができる期限」として各業界などが独自に設定しているもの。流通業界では、「3分の1ルール」という慣例があり、製造から賞味期限までの期間で残り3分1を過ぎると、店頭から撤去するところもあり、まだ食べられる商品が大量に廃棄される問題が指摘されていて、消費者庁では、「期限を過ぎても食べられる」ことをあわせて記すことも検討している。こうした動きを受け、東京の百貨店、松坂屋上野店は、11日から賞味期限が近くなった食品のセールを行っている。セールでは、賞味期限が近くなった缶詰やジャム、レトルト食品など、およそ10万点を通常の3割〜7割引で販売している。セールに来た客は「(賞味期限について)そんな1〜2日は厳密ではないし、こういうものは大丈夫だと思って安心している」、「こういったもの(ワイン)は気になりません」などと話した。松坂屋上野店では、賞味期限まで2分の1を過ぎると販売しないという自主規制があるという。しかし、今回松坂屋は、消費者庁の新しい表記の検討にあわせてセールを行うことで、価格に敏感な消費者のニーズの取り込みを目指す。