大手デパートが2011年の福袋を発表した。親子で夢がかなえられる「企画もの」の福袋が登場する一方で、消費不況を背景に、生活に直結した食品や衣料品などが入った福袋も販売される。日本橋三越本店の会場では、世相を反映した事業仕分けならぬ、「自分仕分け福袋」が登場した。自分を見つめ直すためのリラックスグッズが入っている。三越は、純金製の坂本龍馬像などの福袋を用意するほか、デパートで「子どもの美術の個展」が開ける福袋など、身近に実現できる「夢」を売りにしている。三越の担当者は「(今回は)デラックスなものを用意していますし、世相を考えまして、身近な手に届くものも、いろいろと取りそろえています」と話した。2011年が創業180周年の高島屋は、南極クルーズツアーの福袋などを180万円で販売する。また、マグロや米俵の福袋や、年内に販売するコート福袋も用意するなど、生活に直結した商品もそろえて消費者のニーズに対応することにしており、消費不況の中、デパート各社がアイデアを競い合う「福袋商戦」の行方が注目される。