「ボーディングスクール」と呼ばれる名門寄宿学校。小学生から高校生までの生徒が親元を離れて学校生活を送るのですが、経済発展著しい新興国からの留学生が増えています。気がつくと、隣の席は、中東のプリンスや大富豪の御曹司ということもあるかもしれません。欧米のボーディングスクールが、世界中の富裕層から注目を浴びている。親元を離れて学校生活を送るボーディングスクール。欧米では、有名大学に進学するエリート養成機関とも位置づけられている。特徴は高い授業料で、中でも高いのはスイスの学校。授業料だけでも、日本円で年間およそ800万円と、ウィリアム王子も学んだイギリスきっての名門校「イートン校」と比べても倍以上となっている。ここでは、いわゆる勉強だけでなく、乗馬や演劇、ヨーロッパ各地への修学旅行などもカリキュラムに盛り込まれていて、幅広い教育を受けることができる。ボウ・ソレイユ校のフィリップ・ロチャット副理事は「スイスアルプスの自然に囲まれた環境は、美しく健康的なだけでなく、とても安全です」と話した。こういったスイスの学校には、新興国からの留学生が急増している。2010年は、ブラジルからの応募が20%増、中国とロシアからは、それぞれ10%増えた。エイグロン・カレッジ校のリチャード・マクドナルド校長は「教育を最優先に考えている親御さんはやはり多く、先行投資ととらえている向きもあるようです」と話した。卒業生の多くは、ハーバードやエール、オックスフォードなど、世界の名だたる大学に進学し、世界中の政財界で活躍している。さらに、共に学んだ学友とのきずなは強く、人脈の構築といったメリットも期待されている。高い授業料を支払っても、それ以上の価値を持つ教育は、最大の投資かもしれない。