１０月に公開が予定されている時代劇・座頭市のリメーク映画「ＩＣＨＩ」の試写会イベントが０８年７月１５日、都内で行われ、監督の曽利文彦さん、主演の綾瀬はるかさん、大沢たかおさんの３人が着物姿で登場、思いを語った。（アサヒ・コム編集部）　「ＩＣＨＩ」は、勝新太郎さんが演じた座頭市の時代劇としての世界観を大切にしつつ、新しいテイストを加えた。三味線を弾き唄い、逆居合斬りの達人で盲目の「市」を綾瀬はるかさんが演じる。今回はいわば「女性版座頭市」だ。　映画は、市と、大沢たかおさんが演じる刀を抜けない侍・十馬とのラブストーリーを切なくも美しく仕上げている。孤独の中で生きるふたりが出会い、やがて惹かれ合う。そのふたりに過酷な運命が襲いかかる。　舞台あいさつのなかで、曽利監督は「女性を主人公にした活劇という設定に挑戦のしがいを感じました。みなさんは綾瀬さんにかわいらしく優しいイメージを持っていると思うのですが、運動神経がよくて、根性があります。殺陣（たて）のシーンもスタントを使うことなくすべて本人が演じ切りました。６年ぶりの実写映画ですが、私自身が得意とするＣＧを使いませんでした。これまでの綾瀬さんとは全く違う魅力を楽しみにしてほしい」と語った。大沢さんについては「持ち前の二枚目な一面に加え、今回はユニークな三枚目の一面を楽しく演じていただいた」と撮影を振り返った。　綾瀬さんは「初めて挑戦した殺陣は難しかったけれど、相手役との合わせけいこを通じて、上達すればするほど楽しくなりました。わらじを履いたり、目をつぶったりの演技に、撮影当初は足のつめがはがれそうになるなど大変でした」と撮影の苦労話を披露。「同世代の女性にもぜひみていただきたい」とこの映画への思いを語った。　出演は敵役の「万鬼」に中村獅堂さん。他に窪塚洋介さんや柄本明さん、杉本哲太さんらが脇を固める。　１０月２５日（土）から順次、全国で公開される。