酒気帯び運転で摘発された大相撲の尾上親方について、日本相撲協会が20日、臨時理事会を開き、親方の階級で一番下の年寄に10年間、据え置く処分などを決めた。大相撲で、また1つ、前代未聞の不祥事があった。問題を起こしたのは、大関・把瑠都の師匠で元小結・濱ノ嶋の尾上親方で、18日夜に東京・港区で「中央車線に車が止まっている」と通報され、酒気帯び運転で警視庁に摘発された。尾上親方は、信号待ちで眠っていたという。尾上部屋では、八百長に関与したとされ、3人が引退勧告を受け、引退したばかりだった。5日、元・白乃波は「これ以上、(尾上)親方とか、部屋のみんなに迷惑かけられないと思ったので」と話していた。この責任を問われ、尾上親方は2階級降格の処分を受けたばかりだった。そして20日、尾上親方は、国技館で行われた臨時理事会の場に呼ばれ、事情を説明した。その後、理事会が下した処分について、放駒理事長は「処分の結果、年寄据え置き10年」と述べ、10年間の据え置き処分を発表した。そして、7月の名古屋場所千秋楽までの謹慎、さらに今後、同様の不祥事を起こした場合は、部屋が閉鎖されることも決まった。放駒理事長は「尾上部屋をどうしようかというような話も、当然出ました。一度だけ、チャンスを与えたということです」と語った。この問題に、街の人は「甘いよね、考えがね」、「(こんな時期だから)少しは意識して行動しないといけないと思いますけど」、「(処分内容が)甘いですね」と話した。20日午後4時すぎ、尾上親方は「(処分が軽いという声もあるが?)真摯(しんし)に受け止めて、一からがんばりますので、よろしくお願いします」と話した。