衆議院の震災復興の特別委員会で質疑が行われ、菅首相は、仮設住宅の完全入居などを挙げ、8月が退陣のめどになるとの考えを示した。菅首相は、9日の野党側の追及に、依然として、当面自ら震災対策に取り組む姿勢を崩していない。菅首相は「仮設住宅、がれきの処理、さらには原発の収束。そういったものについて、一定のめどがつくまでは、責任を持って仕事をさせていただきたい」と述べた。退陣の時期について、菅首相は、8月中旬を目指す仮設住宅への完全入居や、同じく8月中を目標とするがれきの撤去を例に挙げ、8月が退陣のめどになるとの考えを示し、その後、新たなリーダーに引き継ぎたいと述べた。一方、民主党内では、赤字国債発行のための「特例公債法案」成立を野党側と合意できれば、菅首相が月内に退陣表明し、法案処理のために、国会会期を小幅延長する案も浮上している。こうした中、民主党の代表選をめぐり、岡田幹事長や仙谷官房副長官ら執行部からは、予算審議をスムーズに引き継げることなどから、野田財務相の擁立が、有力な案として浮上している。また樽床元国対委員長や、小沢鋭仁前環境相も出馬に強い意欲を示すなど、動きが活発化しつつある。